ポリオ根絶

ポリオ(急性灰白髄炎)は非常に感染性の高い病気で、特に感染しやすいのは5歳未満の子どもです。
日本では一般に「小児まひ」と呼ばれることもあります。

ポリオウイルスは人から人へ感染し、最も多いのは汚染水を通じた感染です。
神経系を侵すこともあり、これによって身体のまひを引き起こす可能性があります。
治療法はありませんが、安全なワクチンで予防が可能です。

1979年9月、国際ロータリーはフィリピンで、生後3か月から36か月の子ども約600万人に対して、5か年計画のポリオ免疫活動を始めました。
これが、ロータリーかポリオ撲滅に取り組んだ第一歩です。

1985年、国際ロータリーでは、ロータリー創始80周年に当たって、「ポリオ・プラス計画」を発表。
プラスとは、はしか、ジフテリア、破傷風、百日咳、結核を指しますが、ポリオだけでなく、これらの病気についても予防接種を実施することになりました。

ロータリーとそのパートナー団体は、これまで世界中25億人以上の子どもにワクチンを投与する活動を行っています。

ポリオに関する事実

  • ポリオに最も感染しやすいのは5歳未満の子ども
  • 治療法はないが、ワクチンで予防が可能
  • 野生型ポリオウイルスの常在国はわずか3カ国
  • 1988年以来、発症数は99.9%減少
  • ポリオを永久になくさない限り、感染リスクは全世界の子どもに

世界からポリオを根絶しない限り、今後10年以内に、世界での年間発症数は20万件に上ると予想されています。
ポリオの常在国はわずか2カ国ですが、ポリオの発症がどこかで起きている限り、感染の危険は世界中の子どもに及ぶことになります。

ポリオ根絶のための活動と、ご協力のお願い

ロータリーと「世界ポリオ根絶推進活動(GPEI)」のパートナーは、30年にわたりポリオ根絶活動に取り組んできました。現在では、ポリオの発症数は活動開始当時よりも99.9%減少。
当時は年に35万人だった発症者の数も、2016年9月19日時点でわずか26人となっています。

ロータリーは1985年以来、世界各地のロータリー会員が実施する募金活動を通じて、ポリオ根絶活動に16億ドル以上を寄付してきました。
今日までの進展を維持し、世界のすべての子どもをポリオから守るため、活動資金15億ドルが必要とされています。

今こそ、ポリオのない世界を現実のものとするために…。
子どもたちが安心できる未来のために。

街でポリオ根絶のための募金を呼びかけているロータリアン(ロータリー会員)を見かけたら、ご協力ください。